インタビュー&コラム
『これからの時代に必要なのは「韮(ニラ)人材 」』CFOインタビュー
「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」を企業ミッションに掲げ、その言葉通り、様々な分野で躍進を続ける株式会社メルカリ。
時代を牽引する同社のコーポレート部門を統括する、横田淳氏にお話を伺いました。
最初から、いまのキャリアイメージを見据えていた
―横田さんと言えば、コーポレートのスペシャリストですが、最初は人事からのスタートだったのですよね。
はい。最初はNTTデータという会社で人事担当をしていまして、4、5年の在籍期間のなかで一通り経験させてもらいました。そのうち、人事だけではなくてもっと違う経験を積みたいなと思うようになってきて。このときは経営というものがよく分かっていなかったので、それを知るためにはかなり幅広い経験や知識が必要だなと思い、退職して自分の幅を広げようと思いました。
― その思いを持って、次はどんな道に進まれたのですか?
4年ほど、司法試験、司法書士試験、税理士試験を受けるべく勉強していました。資格の学校にも通ったりして。
― !!てっきりどこかに転職されたのかと。知識の地盤を固めにいったのですね。とはいえ、1つずつ難関資格ですが、勉強は大変だったのではないですか?
大変でしたね(笑)4年間、本気で取り組んだのですけど、途中で家庭の事情などもあって、働く必要があり、資格取得までには至りませんでした。ただ、ここで法律・会計・税務の知識を得られたことは、今でも大きなプラスになっています。
― その後に入社されたのが、株式会社サイバーエージェントですね。入社された時期は、同社はどのような状況でしたか?
ちょうど東証マザーズ上場直後の時でした。世間的には、ITバブル崩壊直後くらいですね。そのとき、今に比べて社内の体制はあまり整っていなくて、様々なことをやらざるを得ない状況でした。入社時、早川さん(同社取締役副社長 早川与規氏)から「全部出来ますか?」と言われて「全部やりたいです」と答えて入社したのですけど、宣言したとおり全部やらせてもらいました(笑)。
藤田さん(同社代表取締役社長 藤田晋氏)の著書に「渋谷ではたらく社長の告白」という本があるのですが、ここに書かれている裏側のコーポレート業務をいくつかやらせてもらっていました。法務もやるし、経理もやるし、投資もするし、もちろん経営管理業務もするし買収もする、といった感じで10年くらい走った後に、自分に出来ることがすごく増えていたので、このサイバーエージェントでの経験は、とても大切だったなと思っています。