上場までの道のり
ROAD TO IPO

13.主幹事証券審査

主幹事証券審査は、公募や売り出しなどを行うにあたって、それらを引受するのに相応しい企業であるかどうかを審査する引受審査です。
その為、証券取引所審査と別の目的をもっていますが、プレ審査としての役割も持っており、ここまでに上場企業としての体制を整えておく必要があります。
提出資料に対して質問状が送られてきますので、期限内に回答することが求められます。
証券会社によっては引受審査の数か月前に中間審査を設けて、さらに予行演習をすることもあります。

14.証券取引所審査

Ⅰの部およびⅡの部に沿って審査が行われ、予実についても重点的にチェックを受けます。
この時までに指摘事項が残らないようにするのが理想ですが、想定していなかった角度からの指摘があった場合、適時開示の観点からも、対応スピードを求められますので迅速に対応する必要があります。
ここで大きな問題が発覚すると、上場予定日がずれてしまうことも十分にありますが、審査を通過すると晴れて上場承認となり、世間に公表されます。

15.ロードショー及びIRサイト作成

上場承認が行われると、公開価格を決定するため、機関投資家に対してロードショーを行います。
その為、上場承認を受ける前にコーポレートストーリーを策定してロードショー資料を仕上げておく必要があります。
これは上場後に決算説明会資料を作る作業と似ており、以後のIR活動のベースとなります。
また、IRサイトの作成も予め準備しておき、上場時にはオープンできるようにしておきます。
情報漏えい防止の観点から、主幹事証券会社や印刷会社のサービスを使うケースが多くなります。

16.上場セレモニー

上場日当日には、証券取引所においてセレモニーが実施されます。
取引所の中にあるスタジオでテレビ番組に出演したり、取引所内部を見学したり、初値決定の瞬間を主幹事証券と一緒に見届けたりと、イベントが目白押しです。
鐘を鳴らし、セレモニーを行って記念撮影を実施します。
この日の写真は様々な広報活動に利用できますので、予め準備をしておく必要があります。